ベンジャミン・フランクリンの「銀」の名言


教育のない天才は、鉱山の中に埋まっている銀のようなものだ。
enius without education is like silver in the mine.

Benjamin Franklin (ベンジャミン・フランクリン)

アメリカの政治家、ペンジャミン・フランクリンの言葉です。
「今日できることを明日に延ばすな。」
の名言で有名ですね。彼の事は知らなくても、この言葉は知っている方は、案外多いのではないでしょうか?

この名言には敢えて銀が使われていますね。別に銀で無くても、金とか宝石とかダイヤモンドでも良さそうですが、敢えて銀が使われているのには理由があります。

銀は金と共に、古くから愛されてきた金属です。「純粋」「無垢」の象徴とされ、ヨーロッパのカトリック教会では、神聖な宗教儀式で使う、鈴などの道具の材料に使われてきました。

心理学においては、銀色を好む人は知性があり、判断力が高い人が多い様です。それも、この名言に銀が使われている理由の一つでしょう。

銀白色の独特な光沢は、反射率が98%と金属の中で最も高く、研磨をする事でその輝きを増します。元素記号のAgはラテン語のargentum(白い輝き)に由来します。ちなみに金の元素記号Auもラテン語由来のaurumで、「(暁の)輝き」「光り輝く物」という意味です。「オーロラ」の言葉の由来もこのaurumです。

話が逸れてしまいましたが、つまり銀は磨けば磨くほど光り輝く鉱物なのです。鉱山の中に埋まっていては、磨いて光り輝く事は出来ませんよね?いくら潜在的な能力があっても、埋もれているだけでは駄目だと、メッセージを銀に込めたのでしょう。

中国の儒学者である戴聖(たいせい)が、漢の時代にまとめた書物、礼記(らいき)に
「玉磨かざれば光なし」
とありますが、これを

「銀磨かざれば光なし」
と詠ってもお洒落な気がします。

Kストーン代表 上里知弘