アゲート(瑪瑙:メノウ)の名言

「俺達は瑪瑙(めのう)色の時を共有している」

浦沢直樹さんの作品。マスターキートンの「瑪瑙色の時間」からの紹介。バスの運転手クリスが、海を見つめながら、主人公キートンに語ったセリフです。

舞台はイギリスのセントアイブス。イギリスのコーンウォール州、コーンウォール半島にある小さな町です。バスの運転手クリスは、仕事は真面目だが、それ以外では飲んだくれの親父でした。妻や子供には愛想を尽かされ、今までの人生を悔いるクリス。瑪瑙色に輝いたケルト海を前に、今まで蔑ろにしてきた妻と子供に向き合い、人生をやり直す。その決意を少年キートンに語るのでした。

家族愛の象徴である瑪瑙には、家族や友人との絆を強くする効果があります。クリスが海の色を「瑪瑙色」と表現したのは、そこに家族との絆を取り戻す決意が込められているからでしょう。良い事も悪い事も、大切な人と共有する事でその絆は、より一層強くなります。

瑪瑙はその模様が大変美しいパワーストーンです。特にイギリスのスコットランド産の瑪瑙は、カラフルで大変人気があります。作者の浦沢さんがこの話の舞台をイギリスにしたのも、それが理由だったのかもしれませんね。

大切な人との時間は、何事にも代えがたいものです。あなたも是非、あなたの大切な人と、瑪瑙色の時間を共有してみてはいかがでしょうか?

Kストーン代表 上里知弘

 

ベンジャミン・フランクリンの「銀」の名言

教育のない天才は、鉱山の中に埋まっている銀のようなものだ。
enius without education is like silver in the mine.

Benjamin Franklin (ベンジャミン・フランクリン)

アメリカの政治家、ペンジャミン・フランクリンの言葉です。
「今日できることを明日に延ばすな。」
の名言で有名ですね。彼の事は知らなくても、この言葉は知っている方は、案外多いのではないでしょうか?

この名言には敢えて銀が使われていますね。別に銀で無くても、金とか宝石とかダイヤモンドでも良さそうですが、敢えて銀が使われているのには理由があります。

銀は金と共に、古くから愛されてきた金属です。「純粋」「無垢」の象徴とされ、ヨーロッパのカトリック教会では、神聖な宗教儀式で使う、鈴などの道具の材料に使われてきました。

心理学においては、銀色を好む人は知性があり、判断力が高い人が多い様です。それも、この名言に銀が使われている理由の一つでしょう。

銀白色の独特な光沢は、反射率が98%と金属の中で最も高く、研磨をする事でその輝きを増します。元素記号のAgはラテン語のargentum(白い輝き)に由来します。ちなみに金の元素記号Auもラテン語由来のaurumで、「(暁の)輝き」「光り輝く物」という意味です。「オーロラ」の言葉の由来もこのaurumです。

話が逸れてしまいましたが、つまり銀は磨けば磨くほど光り輝く鉱物なのです。鉱山の中に埋まっていては、磨いて光り輝く事は出来ませんよね?いくら潜在的な能力があっても、埋もれているだけでは駄目だと、メッセージを銀に込めたのでしょう。

中国の儒学者である戴聖(たいせい)が、漢の時代にまとめた書物、礼記(らいき)に
「玉磨かざれば光なし」
とありますが、これを

「銀磨かざれば光なし」
と詠ってもお洒落な気がします。

Kストーン代表 上里知弘